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はつかねずみは何処へゆく

「どんなときも遊び心」がポリシーのWEBクリエイター・津上夏哉のブログです。

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書きたいものを書くということ

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■津上です。出張先のホテルで、会社用のPCから書いています。

いろいろアクシデントがあって出張が延び、日曜日の静岡文学マルシェに参加できなくなってしまいました。こればっかりは会社が恨めしいですが、怒りの感情に乏しくなってしまったせいで悲しみしか感じませんとです。津上です。なんかヒロシっぽくなってしまったとです。

 

で、会社のPCなので当然小説データはなく(OneDriveに保存しているのでブラウザから引っ張ってこれますが、使うなら許可が必要なのでNG)、暇を持て余す結果となっているので、日記を書いています。最近はコラムっぽい記事ばっかりだったので、普通の日記は久しぶりです。それでもちょっとコラム臭くなってしまうのですが。

 

書きたいものを書くのは難しい

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■突然ですが、書きたいものを書くことは難しいです。創作者なら一度はぶち当たる壁かと思います。自分が好み、書こうとしているものがあったとしても、マイナーだとなかなか読んでもらえない。読者がいないのは寂しいものです。だから必然的によく読まれるジャンルのものに飛びつきたくなる。今だと『けものフレンズ』が段々とネットミームになってきていますね。(仕事の影響もあってアプリで遊んでいたので、今人気が出ているのは少し複雑な気分ですが……)

 

流行っているものを書きたくなる。わかります。多くの人に見られますからね。絵描きであれば、流行りのネタで面白い切り口のイラスト・漫画を描くだけで一気に知名度が上がることもあります。流行しているアニメのセリフで面白いネタを考えればそれだけでたくさんの注目を集められます。

 

僕だって人並みに承認欲求のある人間ですから、そうありたいと思うこともあります。ただ、創作者として生きていく上では、それだけではダメなんだとも思っています。

 

■先日、このまとめが話題になっていました。手塚治虫さんが「常に「描きたいもの」を貯金していなくてはいけない」と描いていたという、アレです。これって面白い言葉だなあと思いました。


描きたいものを描くのは、創作を楽しむうえで当たり前のこと。だからこそ、同先生は書きたいものを貯金しなくてはいけないと説きました。

 

これって、創作以外にも通じることですよね。平たく言えば、「やりたいことをやるのは、人生を楽しむうえで大切なこと。だからやりたいことを貯金しなくてはいけない」みたいな感じ。仕事にしても、やりたいことをやるから面白いわけです。僕はそういうふうに考え出してから、仕事について悩むことはほとんどなくなりました。今回の出張は別の問題として……。

 

何が言いたいかというと、じゃあ創作を別のもの――たとえば、仕事や人生に置き換えた場合、「流行のものに乗っかろうとする(ちょっと悪意のある言い方ですが)」ものは、はたしてうまくいくのでしょうか。

たとえば『FEヒーローズ』が流行っているから、それと似たようなもの、準じたもの、いわば二番煎じのゲームで飯を食おうというのは、ちょっと違うような気がします。誰かの真似をして生きていく人生にも、一定の面白みはあると思いますが、変わり映えはあるのでしょうか。少なくとも僕はそういった生き方・作り方に意味はないと感じます。そういう生き方をしたくはありません。

 

■書きたいことを書くというのは大事であり、創作において大事なアイデンティティを得られるチャンスだと思っています。

 

たとえば『ONE PIECE』。巷じゃ構図だったり設定だったりで馬鹿にされることもありますが、僕は『ONE PIECE』のスタイルが好きです。基本的な部分(ルフィに恋愛をさせない、など)がブレてなくて非常に好感が持てます。少し昔に書店員をやっていましたが、海賊漫画なんて他ではほとんど見ないですからね。『ONE PIECE』のアイデンティティがそれだけ大きいんだと思わせてくれます。

 

誰かが真似しようとしても、真似することのできない領域。書きたいことを書いて得られるのはそういうものだと思っています。

 

僕は何年か前まで、生き方においても創作においても「今後流行るのは何か」ということを想定して動いていました。その結果、いくつもの荒波に揉まれて自殺しかけるほど追い詰められることもあったのですが、その末に思ったことは「やりたいことをやれていない毎日は、少しずつ自殺しているようなもの」だということです。

 

■それから僕はやりたいことをやって生きて、書きたいものを書いていくようになり、だいぶ楽になりました。昔はよく思っていた「この作品は本当に面白いのか」なんてこともここしばらく考えてない気がします。当然です。自分が書きたいもの書いてるわけですから、楽しくて仕方がありません。

 

しばらくイベントに出る予定はないので発表の機会は少なくなると思いますが、書きたいことを書いている自分の作品は、他のものに比べてもどこか垢抜けている気がします。今年はそういうものを見せて、やりたいことをやるということの素晴らしさを喧伝していく心づもりです。

 

流行のイラストや、漫画を描くこと。悪いことではないです。賢いやり方だと感じます。でも、僕が見てきた力をつけていった人というのは、誰もが自分が書きたい/描きたいものを極めた結果、それが広く受け入れられるようになっていったという印象です。

 

この日記を読んだ人も読んでいない人も、いつか作りたいものを自由に作れるようになって、肩の力を抜いて生きてみてほしい。月並みですが、そんなことを考えています。

 

■はつかねずみがやってきた。それでは、また。